ラノベという何かと、いわゆる小説の話。

togetter.com
この辺りを見ながら。


実のところ、「ラノベはこうあるべき」みたいなのは、「ただの一般の読み手の立場」では誤解が発生する。
この手の話、海外翻訳小説の界隈で結構変な形で起こったりもしているし、例えば、純文学と大衆文学の区切りの所でも妙な形で受け入れられている事がある。


日本の近現代文学史 - Wikipedia


一応ライトノベルも最後の方には含まれてはいるのだが、実の所、商業的に作家が量産されている状況であり、一つ一つの作品が取り上げられるというよりも集団でオタクの趣味のものとして捉えられている節がある。
小説を読み漁る人でない人、その外部からの視線によって、ライトノベルが定義されていっているようにも思えるのだが、ラノベの読み手という立場で言うと、「そもそもかつての文芸のような流派を決める事が不可能に近い」状況に思える。


しばしば雑な人が「異世界物」や「俺TUEEE」というようなレッテルで見る事があるが、それは例えば芥川龍之介の作品を「古典いじり」みたいな形でしか認識しない程度の人であるので正直ゲンナリする。ご本人は社会派というよりは、単に事件マニアであろう。作品も読まず伝聞(よく読めば2.28事件を題材にしているが実際どう描かれているかは全く記載がない)で、「進んでいる」だとか書いているのは流石にどうかなと。
なお。
当該ゲームの翻訳の事後承諾的な何かみたいなのがなろうにあるので。
ncode.syosetu.com
なろうの中でも太平洋戦争で検索すれば100くらいある。ただ、ラノベの前からある「戦記物」という存在が結構現在流行しているラノベの文体に上手くなじませる気が作家側にもあまりないように思う。


個人的には、映画にもなってて、わりと悲劇が書いやすい設定ではあるなあと思うわけで、ラノベというものを捉えるのに周辺の文化事情を見ずには難しいよなと。
なお、台湾の文学という所では、軽く以下参考。
台湾の文学 - Wikipedia