「官能小説は女性に毒?「誤ったセックスに駆り立てる」と専門家 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News」を見て。
どうしてこう、「専門家」が間抜けな主張するのか。
6日の専門誌「家族計画と生殖医療」に掲載されたキリアムさんの報告によると、官能小説のうちコンドームの使用が登場するものは、11.5%しかない。そればかりか「官能小説では、女性のほうが『2人の間を隔てるものは要らない』などと言って、コンドームを拒否するシーンがよく出てきます」。健全な性行動にとって官能小説は障害となっているという指摘だ。
官能小説は女性に毒?「誤ったセックスに駆り立てる」と専門家 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
この中で、データに裏打ちされているものは、
「官能小説のうちコンドームの使用が登場するものは、11.5%しかない。そればかりか「官能小説では、女性のほうが『2人の間を隔てるものは要らない』などと言って、コンドームを拒否するシーンがよく出てきます」。」これだけしかない。
健全な性行動にとって官能小説は障害となっている、これは一体何から類推されている?
おまけに典型的な官能小説は、「危険な目にあったヒロインがヒーローに助けられ、結婚生活の中で献身的愛情を固めるためにセックスによるオルガスムに喜んで身を投げ出し、何の問題もない妊娠を果てしなく繰り返すという筋書き」で終わる。
官能小説は女性に毒?「誤ったセックスに駆り立てる」と専門家 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
一応、「官能小説のために公正を期せば、最近ではストーリーも幅が広がっているとキリアムさんは言う。しかし、たとえそうであったとしても、性の悦びや男女関係の浮き沈みといった部分になると、官能小説の描写はあまりに貧弱なのが嘆かわしいという。「女性たちに気づいてほしいのは、『目覚めさせられる』欲望ではなく、自分自身の欲望です。初体験は完全に悦びだけに満ちたものではないし、挿入によって安心感のあるオルガスムが得られることもないでしょう。けれど、それで女性としての存在意義がなくなるわけではなく、愛情やユーモアによって物事が大幅に改善するということも分かって欲しい」」
って書かれているが、そもそも、「セックスによってオルガスム得るのも問題なければ妊娠もそこで書いているように問題ない」。
まあ、そりゃ、「セックスによってオルガスムが得られない」のも普通にあるし、初体験が悦びだけに満ちてないのもそうだし、妊娠にはリスクがある。けど、それを丁寧に書くのは官能小説のお仕事ではない。
当たり前だが、「エロいこと」を求めるのが「官能小説」(多分ハーレクインだろ)なのに、「官能小説に何を求めてる」?クリスチャン向けの道徳的官能小説?それはハウツー本に任せとけ。
現実を「断片として見せる、改変して単純化して見せる」のが、小説なり映画なのだ。分厚い本読んだって、「セックスとは、家族とは」みたいなのが分かるわけじゃないし書かれるわけじゃない。
そもそも、「近年は何かしら重々しく考えなければならないらしいから晩婚化・セックスレスになっていて」、少なくとも、官能小説が出てきて以降、「軽々しく考える風潮が社会に蔓延しているわけではない」。
個々に見れば、「官能小説によってセックスを軽々しく扱うように悪影響を受ける人は増えてる」だろう。だが、「官能小説によってセックスを重々しく扱うように影響を受ける人も増えてる」。「エロゲ三昧の人間が、セクロスに励む」光景より、現実の面倒臭さから「現実にはあまりかかわらないようになってる」光景の方が遥かに多いってのに。
そもそも、そんな簡単に人の性向が変わるなら、人類はとっくにニュータイプになってるって。