みわよしこも、ダークサイドに堕ちたか。

淡路5人殺害事件から、「精神医療批判」を考える(みわよしこ) - 個人 - Yahoo!ニュース」を見て。



いや、タイトルの通り。


内海聡というのは、どういうヒトかというと。

牛乳忌避

とか

輸血批判(輸血でリンパ球を殺す放射線措置が悪いとかどーのこーの)

とかであるのですが。


元々、「漢方医」を自称する野良漢方医ですし(日本に漢方医の制度はなく、また、日本の薬メーカーが出しているのは漢方薬というよりは民間薬です)、内科医にもロクでもない医者が潜んでいる(外科でもいますが、それぞれに興味の持ちようが異なります)のもあります。


正直、「アレに賛同するようでは、ほぼそのジャンルでは目利き出来ない」という所なのですが、「生活保護のリアル」とかかいていたみわよしこさんが、見事に引っかかりました。

精神医療を批判する書籍の内容は玉石混交、どちらかというと石の多い玉石混交です。しかし、いかに「石」でも、「内容は100%ウソ!」と言い切れないところが厄介です。

たとえば、内海聡氏の上記書籍の内容は、書籍ページによれば、

「精神科・心療内科では、無根拠・無責任な診断が行なわれている」

「すべての精神科医が薬に頼り、薬漬け医療が横行している」

「治さない(治せない)精神科医療により、治らず通い続ける患者が急増している」

という問題を告発したものであるということです。

「(すべての)精神科・心療内科」「すべての精神科医」「(すべての)精神科医療」

に対して該当するわけではありませんが、「無根拠・無責任な診断」「薬漬け医療」「治らず通い続ける(通い続けさせられる、入院させつづけられる)」は実際にありますし、重大な問題でもあります。

淡路5人殺害事件から、「精神医療批判」を考える(みわよしこ) - 個人 - Yahoo!ニュース


反原発でもそうなんですが、「これはアカン奴」というのが混じっているもんですが、そこら辺貧困ビジネスと同じく親切の皮をかぶった災厄でしかないんですよ。
抗鬱薬など、多くは「気分安定薬」であり、当たり前ですが「単に気分が安定しているだけで暮らしやすくなるので」、微妙に調整して使うものだからです。
トランキライザーにかぎらず、薬は用量反応性があり、要は入れた分だけ効きます。高血圧の薬とか、かなり気持ちわるいくらい量に反応しやがったりしますが、しかし、即効性はないんです。故に、丁度よいくらいに効かせるというのが大変難しかったりします。また、女性の場合、ホルモンのバランスがかなり変動しますんで、コレも大変面倒だったりします。
正直、「貴方にぴったり合う薬」というのはそんなものはなく、ある程度人間の鈍感さにかまけて副作用と天秤取りつつ調整する、という事が必要です。
で。
みんな薬を止めたがるんですが、あの、せっかく治りかけてる所のかさぶたを剥がすような事したら治るものも治らないというのが分からない人多すぎてどうしようもないなあと思ったりします。


まあ、患者さんなので、「薬を止める」事への希望、治癒への思いというのはあると思うんですが、紹介された本も、正直な所勧めません。
その手の「ダークサイドネタ」に引っかかるのは、「業が深い人」です。どれだけ見た目信用出来そうな本であろうと、「実話ナックルズ」並に注意して読むものですし、安直に紹介出来るものではないです。玉石混淆、というよりも、「相手にされるほどの価値がない」お話なんですよ。
よく考えて下さい。「医薬の闇」の前に、「報道者がちゃんと告発もしない事前提で話が進む」、現代社会でどんだけ怠惰な報道姿勢なんだとしか言い様がないやり方であり、そこら辺、「製薬企業の締め付けが~」とか言われましても、実際ノバルティスとか2chでホント酷い告発されて表に出ましたしねえ。


しかしまあ、昔、「新書サイズの知識人」というような話をブコメにため息と共に書いた記憶がありますが。
本当に、ジャーナリストですら、「書籍ページによれば」とか、本当に「モノが読まれない時代」になってきているんですね。
残念な話だなあ。