日本を舞台に、はいいのだが、主人公は黒人の弥助と、藤林長門の娘設定の直江、の二人である。うーん、名前変。
文化盗用ではないか、というところについては、多分ストレートにそうだろうとは思う。なお、増田の「支配・被支配」関係でいうなら、圧倒的に世界規模でゲームを販売するUBISOFTは、日本人の日本観には影響を及ぼさないかもだが、非日本人の日本観に影響を及ぼす、というところでは「支配・被支配」関係である。
ただ、ややこしいのは、元々アサクリシリーズ(特に今まで続くやつ)はその気配が強いという事だ。
てか、根本的にここは突っ込みにくいのだが、「テンプル騎士団とアサシン教団が~」というのは、歴史的事実ではなく、ダ・ヴィンチ・コードみたいな「陰謀論に片足突っ込んだやつ」なのだが、一応言うと、ここのテンプル騎士団は、歴史上のテンプル騎士団の話とは違い、教団の経歴詐称に使われる「伝説の」テンプル騎士団である。アサシン教団も同様。
これを、世界中の事件に結びつけて、「実はテンプル騎士団とアサシン教団の争いであった」として、そういう色眼鏡で見るというシリーズなので、根本的に歪んだ事実を採用するしかないところがある。
個人的にはヴァルハラがこの設定が全然刺さらん感じだったのだが、次のシャドウでは、おそらく、この「シリーズの基本設定をどう入れるか」で、「黒人の弥助」とかを採用している。
という事をちゃんと説明するとネタバレになるのは分かるんだが、とは言え、逆に実在の人物であった黒人の弥助を使うが故に、「黒人の弥助という実在の人物を変にヒーロー化する」のが問題大きくなるという事は分かっておいてほしかった。
あと、こういう時の問題に、アサシンクリードとはどういうシリーズかという事に関して、ちゃんと基本的なところで説明をすべきで、もうゲームユーザーだけに説明すればいいのではなく、お前らがどういう文脈でゲームを作っているのか世界に説明する必要があるという事をもう少し自覚してほしい。
正確性の根本では、このゲームはクソみたいなフィクションだし基本設計がヨーロッパでの伝説の話だし、世界に出張し始めると破綻するんよ。でもそこを分かってほしいとかちゃんと説明はいれるべき。「日本の戦国時代に、アサシンが暗躍する」ってだけではなく、「ちゃんとヨーロッパ起源の陰謀論というシリーズの根本を入れる為に、西洋人とか入れないといけないんだ」って。
「うっかり説明端折ると、文化盗用と言われかねない危険物扱っている」って自覚があんまりないのよな。
あと、このゲームの最初は「文化背景が様々、性的指向も様々なチームによって検討されました」ってまえがき、建前はそうかもだが、実際ちゃんと考えられているかという事についてはユーザ側が考え取り扱うもので、ジャッジの手はクリエイター側にはない事はもう少し考えられるべき。
なぜ古代バグダットでは~という事に関しては、上記である程度説明はつくとは思うが、俺が言う事じゃない、UBISOFTが弁明する事なので知らんがな。
いい加減ネタバレがゲーム体験を下げるからみたいなところで、周辺情報で誤魔化してると誤解が誤解を生むだけだとは思うが、「テンプル騎士団とアサシン教団の伝説」(対立しているのはもっと作り話なのだが)ネタってのを言わないとな。
主人公はアサシン教団側なわけで、テンプル騎士団があるから宣教師側は入れられないんですよとか。
結局この時期渡来した連中が日本を無茶苦茶にしました設定なんだろ?説明しとけよホントに。