次亜塩素酸について変な誤解がありそうなので少し。

togetter.com

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは「違う」というような言い方をされると大変もにょる。

次亜塩素酸水(生成装置)として売られているものは、特に「大して生成している訳ではない」からこそ大した影響がない、のではあるのだが。

次亜塩素酸水も次亜塩素酸ナトリウムも、水に溶けて次亜塩素酸イオンとなる所まではあんまり変わらない。それが酸化作用を示す。ただ、解離定数は次亜塩素酸そのものは低めであるし、イメージとしては、「次亜塩素酸そのものは弱酸性」「強アルカリや強酸が増せられていてpHや分解・酸化の度合いが異なる」と思ったらいいかと思う。
塩素の発生しやすさみたいなもんは変わるが、次亜塩素酸ナトリウムの場合にはそれほど発生しない。塩酸系のものと混ぜると塩素ガスを発生させるが、これは主に塩酸系のものが酸化されるからと思ったらいいと思う。
もうひとつ注意しておく必要があるのは、「ガスを発生させる反応は水中では進みやすい」。固体作れて沈殿する場合もそっち側の反応は起こりやすくなる。

加湿器に入れると・・・・・・

加熱側だと間違いなくガス生成反応は進む。


まあ、それ以前に加湿器から出てくる蒸気にフレーバーつけたら普通気持ち悪くなると思うが。
毒ガスレベルで塩素ガスが発生する訳ではなかろうが、匂いで気分が悪くなるのは人間に備わった機能なのであんまり避けられるものではない。


なお、空間除菌を謳うものはあるのかも知れないが、実際にインフルエンザ対策に効果があるというエビデンスはおそらく存在しない。というか作れんと思うなあ。
医療用で使われているのも、通常は液体、手洗いとかに使うもので、空間に広く薄く撒いても普通の加湿より差が出るかと言われるとちょっと望み薄である。それに、インフルエンザの感染対策は、患者から一定距離離れる事、換気する事の方が重要だろうしね。