また、これは極論かもしれないが、不法行為を継続して、裁判所の命令を無視するような者に対する「自力救済」を認めるのが、最も効果を期待できるのではないか。つまり、海賊版サイトを著作権侵害で訴えて、裁判所から差止命令が出たのに、サイトがそれを無視した場合には、被害者に海賊版サイトをハッキングしてつぶす権利を認めるということだ。この方法なら、ダークウェブに隠れているアングラサイトも含めてつぶすことができる。今回の海賊版サイトの問題で改めて、海外のサイト運営者や通信事業者に対しては日本の法律が及ばず、法執行できない現実が明らかになった。差し迫った状況で自力救済を図ることは、民事上は例外として認められる可能性がある。
「海賊版サイトのブロッキングは憲法違反」「漫画村は国内から配信されている」 楠正憲さんに聞く (1/3) - ITmedia NEWS
「差し迫った」という所が問題であり、この立法のロジックでも「緊急避難」という言葉が使われたが、それが成立するような状況はまずない。
自力救済の禁止等は、法治国家の大前提になっている所で、例外となるかどうかは裁判で争われる事でしかない。
簡単に言えば、「ハッキングしたあとに、それが罪に問われるかは裁判で争われる」という話であればいいのだが、ほとんど犯罪教唆みたいな形になるが。
そして、そもそも、その中で行われる争いで、著作権者側が勝利するとは限らないむしろほぼ敗北すると考えた方がよい。
そもそも、「サイトハッキングしていいですよと公的機関が認可を出す」とかまあちょっとないし、流れ弾が他の無関係のサイトに及ぶ事も想像に固くない。その場合に、「ミスってましたテヘペロ」で済ませられない、と認可した以上、人間に瑕疵がある以上言えない。
今まで、事前にハッキングをすると宣言した国家は存在しなかった訳だけども、真っ先にWikiLeaksを思い出す訳で、むしろそうなると「著作権違反サイトを出汁に国家が不正アクセスする事を赦す」という、地獄が「公認される」事になる。
極論というよりも暴論というべきだろう。
てか、真っ当な締め付け方としては、「資金を断つ」という方法であり、当該海賊版サイトに出稿するようなアドネットワークに関しては著作権違反幇助として営業停止を言い渡せるようにするとか、プロバイダ責任制限法について国際連携を図るとか(カリフォルニアで裁判するのではなく東京とかで裁判出来るようにするとか)、違法な収益が含まれている訳なので、アドネットワークに口座情報を提供させて財産差し押さえ出来るようにするとか、既存のやり方の延長線上で出来る事は沢山ある。
で、多分そこの一連の手順について確立し法規制を逸脱していないかを確認して、高速にぶん回せる仕様にした方がいいかと思う。