沖縄の特殊性についてちょっと考える事。

http://mainichi.jp/articles/20170315/dde/012/040/004000c


最近、沖縄の特殊性について、「本土と沖縄は違う」というような話がチラホラ見るのだが、間違っている訳ではないがその違いは何かという所で。
本土vs沖縄みたいな構図しか見ていないのもアレなので。


そうではなく、戦争後からの時代の進み方が、沖縄と本土で異なる、のが主因ではないかという事を指摘しておく。
日本で進駐軍がいたのは、1945年から1952年の7年間である。その支配地は主に東京であり、600箇所は接収されているという。ただし、日本政府に対する監視という所での間接統治であり、産業解体も低レベルであった。
一応言っておくが、日本は敗戦国であり、ガチで日本は滅ぶ一歩手前だったのだ。戦争の責任として各地の産業機械を全て解体し海外に移転させるような話もあった。そこまでやられなかった理由のは、日本の従順さと朝鮮戦争などの冷戦構造である。逆コース、という占領政策の逆も行われた。


http://www.nids.mod.go.jp/publication/mh_tokushu/pdf/mh006.pdf


沖縄においては直接統治が行われ、それが7年間ほど続いていた。
アメリカは沖縄を日本とは別として扱い、日本もまたそれにしたがっていた。その間に、沖縄はアメリカの巨大な軍事基地となっていく。旧日本軍の基地の範囲なんて全然話にならないレベルで、飛行場が建設されていく。
軍隊というのは、いわゆる帝国主義の名残として存在するもので、本土が民主化された後でもせっせと国外で植民地的支配を行っているのが実際である。この辺り、日本の地方でも小規模ながら発生するもので、しばしば地元の人間で東京に馴染んだ人間、が地方の首長として担ぎ上げられ、地方傀儡として地方の政治と中央の政治を取り持つ構図になっている。
ただし、沖縄の場合にはもっと特殊で、現在日本政府の直下とされているが、これがアメリカ軍の意向を受けて動く。まあ、直接支配から間接支配という、日本の戦後を今でも実演されているという場になっている。


その複雑さが、歴代沖縄県県知事にも現れている。
沖縄は、戦後も度々「沖縄県の権力を取り上げる」などの発言をされている。これがまたスゴいのであるが、日本国の中で、地方自治体としてそこまで権利をないがしろにされている県というのはそうない。日米双方の工作が行われている土地もそうなく、日本に所属しているが国内ではない感がスゴい。