厄介な。

あんまり微粒子の知識がない人をわりと見かけたので。

一番捕えにくいのは、0.3μmくらいのサイズの微粒子。

実はこのサイズの微粒子になると、空気中にいつまでも漂いがちになる。
ウィルスよりは大きい、いわゆるPM2.5と同様のサイズである。これより大きい場合には、重力に負け落ち気味であったり、これより小さい場合は壁面等に付着気味であったり粒子同士の衝突で大きく成長したり色々。
このあたりのサイズだと、光学では見つけづらいが、チンダル現象を起こす。光を遮る程ではないが、散乱させる。

粒子径測定

このあたり、そろそろサイズの測定を正確に行う事は不可能に近くなる。
一応色々あるんだが、データを見るだけではなく測定方法を気にしていくようになる。
例えば空気中の水粒子とかだと、顕微鏡のやり方では粒子径を測るのは無理なので、光散乱を使って平均的に出す。てかまあ、電子顕微鏡で粒子径云々というのは資料をうまいこと凍らせたりスライスしたりわりと加工が必要なので、固いやつじゃないと難しいんだよな。

N95マスク

最も捕集されにくい0.3μmのサイズの粒子を95%以上カット出来る性能のあるマスクはN95マスクと呼べるのだが、出処は医療ではないんだよなあ。

飛沫感染、飛沫核感染

その区別は簡単ではないが、飛沫で感染したのではなさげだと飛沫核感染とか言われてるくらいのもんだろう。
おおよそ管理用に恣意的に分けているだけで、既存の感染症でも平気で違う結果の論文は出る。多分、どっちも含めてエアロゾルの感染とか言ってると思うが、例えば痰が乾燥した後で粉に感染能がある、とかって話ではないよとは言えるかもだが、感染経路がああだこうだデマだそうでないとかは、おおよそ微粒子の面倒臭さを知らない人である。
肺の奥深くにまで入っちゃうんだよってサイズもそのあたりなので、だからPM2.5とか警戒するんだけど、わりと一筋縄ではいかない。


専門家が語るからと言って、ちゃんと考証されていない発言があり、下手すると予測が誤る原因ともなっていそうなので、正直困ったなあと思っている。