転売行為による悪影響、あるいは株取引における「投機」の悪影響


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株の世界でも、高速取引が引き起こしている価格吊り上げてからの転売行為、フロントランニングという「買いが入る事が分かっている上で先行して株を買うやり方」について現在かなり問題視されている。
そもそも、バブルが健全という人はいない。株は監視された市場ではあるものの、多くの規制は事後的に規制が発生しており、市場原理主義は、そもそも過去の市場が健全ではなかった為に様々な規制が増えてきている歴史をあまりにも無視しすぎである。


HJ元社員は、その情報誌によるフロントランニング的行為が行えるポジションにいたのであり、無関係な人ではない。法律は民間の事象を全て網羅するようには成り立っていないのであるが、例えば日経社員が将来有望株の情報を得た上で株公開のタイミングで速攻買いを入れるとかやったら駄目なのわかるだろうか。ちなみに、そういう件でインサイダー取引で逮捕された日経元社員もいるし、現在日経は社員の株取引を禁止している。


池田信夫みたいな御老体からすると全員「ガキ」なんだろうが、そもそも生産物の数量が非連続的な数であり、生産回数も限られていて取引が一回限りのものでしかない、買い占め等も行われるとモデル通りに価格が上がらない、そもそも転売屋が釣り上げている値段については、最終消費者の容認限度を試すだけのものであり、よい価格に落ち着いた結果にもなっていない、様々なところから「経済学上のモデルからの乖離」がそもそもあり、そもそも経済学上のモデルは数多ある商品市場においてそれが成立するだけの要件を欠いている市場が殆どではないかという問題もある。
そもそも需要が倍増したわけでもないのに価格が倍増するような状況であるし、だからこそ中古市場に流れているのだが。


なお、メーカーが高値で売れないのは当然ながら当該製品以外にも同様の製品を抱えており、そもそもの価格のおぼろげな根拠として、要は消費者の信頼を得て値段を「信用してもらう」為の部分の価格もあるのだ。