薬は急に生産増えないし、緊急輸入とか軽く言われましても。

せき止めなど一部の薬 入手難しく“有効活用を” 厚労省が通知 | NHK | 医療・健康

緊急輸入とかするなら、多分日本政府の全量買取とかが条件にされ、下手に市中に流すと元々の製造メーカーを潰す事になりかねないです。
そもそも、野良の薬なんて危なくて使えませんが。薬の生産はかなり計画生産で過剰になると当然ながら市場価格は下落します。我々が消費する値段は統制されてますが取引価格は自由です。そして、薬の卸が薄利多売なので大手製薬メーカーから救済も何度か入っており、かなり厳しいと思います。
そもそも緊急輸入の引き受け先が、国家で優遇する事になりかねない話でもありますし、そもそもGMP違反を起因にした問題なので審査をすっ飛ばす事については拒否感あるかと思います。大手ジェネリックメーカーでもちゃんとGMP違反はやらかしてますしね。
あと、前のやらかしが他のジェネリックメーカーに与えた影響は大きく、品目とかも整理されてます。製造プロセスで審査後だいぶ経ったやつとかは問題あるやつとかは削ってたりしますし、元々生産能力パンパンになるまでやってた所の見直しもやってます。



なお、お薬の製造プロセスも多分影響はしていて、有効成分はあまり日本で作られておらずジェネリックメーカーは大半薬と乳糖とかを混ぜて調合したものを作ってます。
故に、増産しようとすると輸入から計画を変える必要があり、他の薬剤の生産計画を減らす必要があります。
で、例えば頑張って増産しても大体コストがかかって薄利になるだけなんですよ。平気で漢方に置き換えるんですもの。
過剰に作っても、在庫に税金かかるわけでしてね。


余談の余談ですが、薬事関連の規制は、全世界ほぼ同じです。電子データの形式ですら同じです。日米欧三極以外でも中国でも若干のローカライズはあったとしても同じです。
ただ、一部チェックが違ったりする事はあります。か、どちらかというと行政の担当官の違いのようなものが大きく、あとは、審査能力が違うのもあります。
FDAが全世界飛び回って審査していて人も多いのですが、日本のは多分二桁くらいは審査能力が低く、都道府県の審査は言わずもがなです。