放射線の被害だけが「これからのリスク」と思われている節があること。

ある意味、「放射線はエネルギーだから何でも壊す可能性がある」みたいに思われているのかも知れない。


が、阪神淡路大震災でもそうだったが、今回は特に家屋の倒壊や泥水の噴出がある。原発が停止していなかった前の中越辺りの地震では、粉塵調査が行われているはずだが、今回はどうなんだろうか。
ガイガーカウンターよりそっちの方が先ではないのか。


イライラする。
放射線そのものではなく、放射性物質の飛散が問題になっているとき、そのキャリアとなる微粒子を考える人がそんなに居ないのか?
科学者でないと分からないとは言ってもらいたくない。大気汚染、アスベスト、微粒子が問題になるケースは多かったのだから。


微粒子が何故問題か、というと、表面積の大きさだ。殆どの反応は表面で起こる。放射線は、粒子としてカウントするのはまああんまりないが、通常の反応は微粒子化することで劇的に速度が上がる。それの最たるものが粉じん爆発だ。
ただし、本当の所は小さすぎてもダメ。大気中に漂うのは10um辺りのサイズで、これが健康被害の元となる。
被災地の人は今でもマスクをしているだろうか。いや、まあ、マスクをしていてもこの微粒子が取りきれるわけではない。マスクの装着の仕方が悪い、と、鼻血が出ることがある。阪神淡路大震災でも、ちょこちょこ鼻血を出している人は居た。マスクを着けてると、吸う空気は必ずマスクを通ってくれる、訳ではない。隙間があればそちらの方が圧力的に有利なのでそっちから空気を吸う形になる。
また、家屋の断熱材、で自分は実際に炎症反応を起こしたし、実際起こすようだ。まあ、グラスウールを触ってると、細かなウィスカーが肌を刺激してくれるようで、かなり痒かった。


アスベストも、塵肺も、化学的な反応という所ではなかなか説明がつかなかったが、スタントン仮説というのがあり、カーボンナノチューブでもその為安全性の調査が行われていたりする。まあ、塵肺とか、知っている人もいるだろう。土建業では塵肺法により健康診断を義務付けている。
ぐらいなのだから、もう少し、「化学物質」だの「放射能」だの、慎重に考えるべきだ。