問題は、このモデルがどれくらい現実に即しているかというところで。

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感染が、果たして「一定領域、例えば日本全国で広がる事を考える際、日本国の全員に広く同じ"確率"で感染すると考えられるか」という問題がある。

東京都の感染者は、東京都近辺の人を感染させはするが、例えば大阪や青森なんかに影響があるかというとちょっと怪しい。
日本社会はどれくらい人が「混ざるか」とかもわからない。


満員電車に感染者が乗ったとして、大抵はドア一つ分も動かないし案外毎日同じところに乗るので、感染に対する影響もかなりわからない。ライブハウスの空気の中でも、全員が感染する訳ではない。

精緻なモデルを立てたとして、そこに当てはめる「数」が正確にならない、取得出来ない。

自然現象であれば数を頼みに当てはめる事は可能なのだが、例えば感染者についても推算が立ちにくい。現在感染者はオーダーレベルでもよくわからない。重症化の指標があればいいが、どうにもどこの国でも同じようにはとはいかないみたいであるし。
数理モデルなアプローチは、実際の人間の数って自然現象の中の分子の数のようにはいかないというところで大体曖昧なモデルになり、結局のところ「貴方がそう仮定したならそういう結果になりますわな、現実とのフィッティングはそりゃするでしょうが、結局それが何の役に立つの?」という事にはなりがちである。


適当にロジスティック回帰とかやってるのとあまり変わらない、雲形定規を使って線を描いているようなものであるとは。
対数グラフにすると、なんとなく直線にはなるのだけど。そりゃ大抵のものがそうなるからなあ。