コロナ関連のドタバタは、表に出す前にちゃんと内部でも検討してくれやと思う。

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いわゆる検定等で、ぐちゃぐちゃなリアルデータを用いると有効性を見出だせないというのはあって、試験デザインからきれいに整える事は結構重要だったりする。
症例数を増やせばうまくいくというものではない。統計の学問的には症例数を増やすと差を確定しやすくなるのだが、症例数が増えると「同じ事をした被験者」というのが整えにくかったりするんだよな。


色々な原因が考えられる。
薬そのものは有効だったとしても、例えば、治験にしにかけの患者を投入出来る訳ではないので、いわゆる「普通に治る人たちがかなりはいってしまっている」ケースが考えられる。いやまあ、重症化した人にはとても効いて生命維持の為にすごく役に立つ薬だったとしても、対象を「軽症も含む感染者」としたら9割の人が重症化せずに治っちゃっている場合、効果の見え方がかなり弱まるんだよね。


なので、適切な試験デザインは探索的に、まあ今人体実験は臨床で既に開始されているのでそれらの情報を取りまとめて検討した上で、試験デザインを設計した方が良かったのではないかと思うんだよなあ。
拙速で実施してもあまり良い事ないのはある。


失敗しても続ける事は不可能ではないのだが、失敗の説明は必要になってくるので、すんなり承認されるとは思いづらい。もう患者も頭打ちであるし。



https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/wp-content/uploads/2020/05/新型コロナウィルス感染パンデミック時における治療薬開発についての緊急提言.pdf

メタな話に逃げるのではなく、具体的に試験デザインから見て提言するべきだろう。試験なしに承認する事はないし、手続きがエビデンスレベルを決める訳ではない。
ぶっちゃけ、おざなりだろうが申請資料に何らかのデータはくっつけられるのだから、実際の試験について言及した方がよかろう。
てか、承認にあたり未確認な情報はレターで追記されるだろうし。


国から迅速審査だとか言われても、独立行政法人であるPMDAの責任もあるので、そこそこ尤もらしい言い分を明記はしてくると思われるし、そこを突っ込んだらいいと思うんだがなあ。


治験実施計画書に症例数の設計とか記載必須なのよ。あと、海外の素性の分からないデータについては、説明出来ないので製薬業界では使えない。ので、問題はほとんどアカデミア側なんだよ。ならアカデミア内で決着せえやとしか思えんのだわ。
怪しい報道や口頭での例外承認みたいなのって、民間では通用しないからねえ。