能登半島大震災の話の問題点として、「能登半島の奥の方の被害は甚大」「金沢も結構被害大きいが比べると小さい」という状況が折り重なっていて、一律でどうという話ではないんだよな。

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あと、言っとくけど、多分自衛隊も警察も消防も、とっさに遅れるものは翌日とかに派遣しているのよ。
逐次投入とか言われているけど、おそらく絞ってない。準備に時間は多少かかったり、移動に時間かかったりはする。


災害対策の専門家でも、おそらく過去の情報も収集しきれてはいないと思う。阪神淡路大震災では、交通整理にウチの父親が一ヶ月以上は現地に入っていたが、そう、単純に信号機が不通だったりするので変に道行かれても交通整理でままならぬという事もある。
ボランティアが通れる迂回路があるなら、そこが救援物資の道になる。そして、そういう道が安全かなど確認して道を通すとしても、基本的に本道優先でまだマシなところを案内して道を通すので、どうしたって楽に通行は出来ない。


特に奥能登の道、トンネルも含めてかなり危険なところをでもマシだからで通す道多いので、暫定的に復旧したとして時速60kmで移動するとかは出来ないんだよな。
通るには「崩落する虞もあるので、自分で気をつけて」通る必要がある。流石にトンネルの補修までは土のうとかでは無理。


災害専門家は後知恵かつ外側から「こういう最善手があったかも」とは言えるけど、現実の災害は現場判断が最上位だと思う。だからこそ勝手に自分たちの被災地での面倒は見れる自衛隊とかはありがたがられるのだよな。通常のボランティアで、自分で仮設トイレとかを持って行ってますか?ゴミは持って帰るとかちゃんと分かってますか?通常の乗用車であれば、自分たちの食料を一週間分詰むだけでパンパンになると思うけど、それ分かってますかね?
多分想定されている「ボランティア」が「食料や飲料水持参して高度に独立して動ける車や足を持って動ける人」なんだろうけど、
集まるのは「煉獄コロアキ」とかなんで。山岳関係者だって、ナカナカ無理ですよと。


よく言われるんですよ。「災害用にドローンが活躍すれば」。
いや、そんなに大きな荷物を運べるドローンも沢山ないです。戦場にはあるでしょうが、地図食わせて動かせるかというと、それこそ数日かかるんじゃないですかね。遠隔操作ですし。
なお、ドローンは悪天候は飛ぶのキツイです。
「情報を集めて総合的に判断すれば」、情報を集めるのも被災によってコストバカ上がりしてます。


もう少しぶっこんだ話をすれば、この奥能登の公務員人口の少なさ、設備のなさはネックですが、それを言うなら高齢化比率を下げて下さい。現状ですら若者がボランティア的に働いているようなところに無茶苦茶求めすぎじゃないですかね。