楽観的な予測・悲観的な予測、どちらも立てられるとは思うが。
現状の把握
- 日本の、世界でも最大クラスの取引所、Mt.Goxが閉鎖。
- Mt.Goxが保有するBitCoinとして10万BTCを喪失。
- Mt.Goxが顧客から預かっているBitCoin75万BTCを喪失。
- 残存するMt.Goxの資産・顧客からの預かり資産はちょっと分からない。
これは、あくまで現実の世界からの見え方であり、BitCoinの取引としては何も不正なやり取りは発生していない（というか、まあBitCoinの存在証明のロジックで、不正取引は排除されているので）。しかし、取引記録という言葉で、まるであとから追跡可能という印象になっている。
このあたりがまさに犯罪をするにはとても美味しい話となる。
取引検証失敗記録、みたいなものがあれば、追跡はある程度可能かもしれないが、それがないなら、今回の手段での「不正」がチェックは出来ない。
もともと、P2Pという仕組み上、伝達経路上での問題としてエラーが発生するという事は普通なのだけど。
技術的にあんまりチェックしていないが、低いレイヤーでのトランザクション確認と、検証の失敗みたいなのが、混ざりこんでいるような気はする。要はIP間の通信で失敗しているのかHTTPなんかでの通信で失敗してるのか、みたいなことが切り分けしづらい仕組みだったような気が。あくまでなんも見てない状態での邪推だけど。
多くの「知ってる解説者」はここの所が「重要だ」と思っているけど、個人的には全くそう考えてない。正しくない取引を後から追跡可能かという所について、BitCoinはどうもそういう事にはなってないっぽいので。
Mt.Goxが全取引を停止したのはまさにそのせいだろう。
どの口座とのやり取りで不正をされているのか分からない状況で、すべての口座を止めるしかなかったのだろう。
また、Mt.Goxは、顧客のBitCoinを顧客別に管理はしていない（Bitプロトコルから見て）のだろう。おそらくは、だが、取引所での為替においてのBitCoinとしても利用できるようにしているのだろう。そうでなければ、預かっている利点がMt.Goxにはあんまりにもない。銀行と同じくそれを資金として再投資している、のだろう。
これは多分皮肉なのだろう。副会長は違法取引をチェックされ、逮捕されている。今回のMt.Goxでも取引停止後、Bitcoin FoundationからMt.Goxの人が抜けている。杜撰だったり間抜けだったり悪人だったりというのがバレたらその人が抜ける、というだけなので、健全性の担保みたいなものも相当怪しいと思われる。
- FlexcoinがHot Wallet上の896BTCを全て喪失。
他は残っている、っぽいが、とにかく運営の玉がないので即時閉鎖になった。
事実上の破産通告だとは思うが、顧客から預かっているCold Storageはどうなの？とかあまりこれもわからない。
- Poloniexで12.3%のBitCoinが喪失
状況が分からないが、預けてるよりも余計に引き出せたっぽい。
予測のベースとしての、現状の集約
楽観的予測
- 取引所が死なない程度にこれからも盗難されても問題が発生しない。
- ほとんどが投機の為、決済にはそれほど影響しない。
