Webの隆盛って、このまま一本調子なんだろうか、から始める今年の振り返り。

マーケティングもそうなんだけど、意外と今後大変なんじゃないかと思うことはある。

Gunosyの早かった没落。

shikiho.jp
意外と伸びてない。
スマートニュースあたりが実際どうなのか気になる所だけど。


思いの外、「キュレーションメディア」も、大儲けというわけにはいかないようです。仕掛けを考えれば、鯖メンテしてれば飯が食えるという究極的に怠惰な金の稼ぎ方が出来るもののはずなんですが、Gunosyはなぜ収益化を焦ったのか、まあ金集め過ぎたんでしょうね。


これから、やることが思いつかない会社とかがビッグデータとか言うのにも手を出すんでしょうが、それやるならもう一個新商売を考えるネタになるというだけであって、あんまりビッグデータに手間暇かけるものじゃないです。ご神託が得られるものでもない。

ソシャゲの想定以上の粘り、あるいは、スマホ時代ではゲームしか売れないのかという危惧。

色々おかしいんだよあそこら辺の金額が。
コンシューマでのビッグタイトル以上に売っている感じがするんだが。


デレマスで十万二十万使っている、というのは、コンシューマではありえない感覚であるのだけど、その分、いや、それ以上に、普通の人に「ゲームは金払ってやるもんじゃない」という意識を蔓延させる結果になってないかコレ。

ブログ界隈の弱り方。

テキストサイト〜みたいな話題が今年も上がりましたが、なんだろう、写真とか動画とか貼りこむエントリづくりは大変楽になったしエントリ作るのに時間はかかんなくなっていってるのだけど、こう、内から起こすネタみたいなものが、本当に作りづらいというか、作っても内輪受け、というのをスゴく回避するような雰囲気になってますね。
はてな村、と言った時に、「これはてな村の事わからない人には多分つまんないですから!」みたいなエクスキューズをやたら見ましたが、はてな内でやってるのにそんな但し書きいるんかいという気持ちもありますが、「外の人が気になる」という感じに今なりつつあるんですが。
そうやって、Web素人向けにフォーカスしてしまうと、ある程度「大きなお話」になるのは必定で。


ええ、つまんないですね。


Webのコンテンツとしては、「強烈なうちわ向けのネタ」が見れる所もあったと思うんですが、何でしょう、叩きが気になる、というわけではないと思うんですよね。
叩きが気になる人って、たいてい、「自称中の人」でしかない。まあ、薄ぼんやりしたデマっぽい人たちを排除していくと、意外と「強烈なうちわ向けのネタをやる人」が引っ込んでいってるのかも知れません。
もうはてなも一般人が「かつての戦場後を旅行する」みたいな感じになってますしねえ。はてな村奇譚は、民話化してくんでしょう。


まあ、ekkenさんを覚えている世代としては、Yahoo!ブログに積極的に喧嘩売ってたり(いやそんなには売ってないが)、Amebaとかいじってたり、そういう、「他の村がひっそりと息絶えている」あるいは「はてなに届かなくなっている」ちう所が大変気になります。
はてブのお気に入りも、いわゆる新聞記事とかが増えてますし。


これ、いいことなんですかね。

個人情報商売が、ほぼ名簿屋以上の結果にならないと思われ。

ひろみちゅが切れてる感じのエントリ出してましたが、上でも書いてますが、ビッグデータの活用って思っている以上に退屈なもんです。流行を追いかけて商売すればレッドオーシャンに飛び込む訳ですし、流行を作る側というなら、ビッグデータの延長線上にはないんですよね、それ。


CCCが嫌がられる感覚としては、やっぱり名簿屋以上のものにはなりそうにないことだと思いますね。DMが送られてきてうざいのとクーポンもらえて嬉しいののどっち選ぶとか言われると、クーポン切るわ。

オシャレガジェットがあんまり出てきてないなあという気がする。

オシャレ感とかは「みんなが使ってない」という所にもあり、iPhoneが微妙に失速しそうなのは、「もうみんなだいたい見飽きた感じ」になっちゃったからってのもありますよ。Apple Watchはもうちょっと尖ったデザインで良かったと思うんですけどね。腕時計型にこだわらずとも。個人的には、曲面の有機ELパネルでんブレスレットっぽくなったりしたら面白いかなあと。あと、せっかくだからピカピカ光るべきというのと、位置センサーとかあるなら、位置の変更で画面が変わるとか無駄に電力を使うような事はやってみるべき。

SIerは意外と死にそうにないなあという。

ここ数年ずっと感じていますが、SIerの劣化よりも遥かに早くユーザ企業のIT部門が劣化しています。


まあ、人がいないんですよね。出来る人、というと大げさですが、ユーザ企業の業務ノウハウがシステムに吸われてしまっていて、そこから引っ張り出す読み手という形でSIerはいつまでも使われ続けるでしょう。十年以上注がれてきた業務ノウハウな所をシステムから吸い上げ、新システムに入れるという事は、つまりの所、新と言いながらそのシステムはすでに複雑過ぎるほど複雑なシステムになってます。
業務のワークフローを単純化する、というような事をまともに出来るコンサルはどこにもいません。時間もないですしね。


とある会社のシステムで、人事連携な部分を作ってたのですが、各ユーザからの申請を受けてポチポチExcelに登録して〜な残念なシステムになりました。大規模人事異動が発生する可能性を考慮して、一気に登録出来るものではあるんですが、日々の更新の為のものではないので、無駄に全体の整合性を取ろうとします。
いやもう無駄なんですが。
他、多分細々と必要だろうなあと思いながら、結局設計してないし客も金がかかるならいらんみたいな発想だったので見送られている事は多々あります。ホント、優先順位をつけると「どう考えてもないとやってらんないような」機能が落ちます。で、業務フローに面倒な手順が何故か入っていくのですよ。
シンプルかつ取り回しのいいシステムにしようとしたら、最上段でシステムを考える人はいるんです。

が、これ、今流行りの(もう流行りと言われて久しいですが)スクラムとは多分相性が悪いです。
スクラムの中にはリファクタリンクという事も当然含まれますが、一機能のリファクタリングでは済まない規模のリファクタリングってのも多分必要で、そうなると大規模になるんですよねえ。
いや、チームの人数が沢山いる必要はないんですが、「簡単に変えれない所の為に、過去との互換の為のAPIを作る」みたいなのも含めてやらんとなあという。多分そこら辺まで考えられないような会社は、上場出来たとしてもおそらく維持コストが膨大になっていくだけでしょう。

新サービスとしてなら乗り換え易いとは思うんですが、過去の遺産を上手く引き継ぐ必要もあり、はて風呂もはて駄の置き換えになるにはだいぶ長いことかかってる気がしますよ。

総括

今年もあんまり代り映えはせず、なんとなく雰囲気として萎んでいく所が見えた一年でした。
これ、数年前にはもうちっと「面白い技術あるよ!」とか騒いで、本当に便利だったりしたんですが、それでも、ねえ・・・・・・

IoTの分野は、みんなが盛り上げようとしている為もあって、もうちっと元気になるだろうとは思うんですが。スマホの先、でしかないのと、「じゃあスマホで十分じゃん」みたいな所をどうクリアするか。あと、家電につけて「便利」というには、今のご家庭用Wifiだと台数ぶら下げるの厳しいとも思うんですよ。ウチ、PC3台にスマホ1台、タブレット1台ですが、集合住宅故に多分帯域フルには使えません。
この状況が変わるには、多分あと五年は最低でもかかるかと思います。いや、今環境に満足している人が増えているので、十年かかるかも知れません。MVNOとかとかまた逆側の軸の話にもなりますし。これ以上一般人に金使わせるのは難しいって。

将来的には、農家が勝ち組になるかも知れないなあ、とはちと思ったりはします。