ちょっと違う。

d.hatena.ne.jp
言及された箇所に関して。

上記の悪例(「悪」というのはもちろん私の主観に過ぎない)の最後に挙げたブコメに対しては、下記のブコメを対置したい。

houyhnhm この件がニセ科学批判なら何でも!みたいなのかどうかは知らんし興味もないが、除籍に値するような行為なのか。野党統一候補とかやって来た事は市民を謀る策でしかないのか。

私の感覚はこのコメントの問題意識には近いかも知れない(私の誤読でなければの話だが)。私の認識では、共産党は従来「ニセ科学」に厳しい態度をとってきた政党のはずなのに、市井に多い「ニセ科学になびきやすい『脱原発派』」に迎合した、軽はずみかつ有害な行動をとってしまったのではないかとの疑いを持っているということだ。

共産党がどういう思想で、という事とは関係なく。
除籍などにまつわる手続き及びその公表の方法の問題を言っている。

赤旗のその記事の中に、相当不自然な流れがある。

  1. 松崎さんが「突然」党区議団(党離脱ではなく会派)を離脱する届けを~
  2. 党区議団は慰留をしたが~
  3. 会派離脱は背任行為だ!
  4. 党除籍を党地区委員会が決定
  5. クソみたいな謝罪文(内向け)

すまんが、「何において対立したのか」が記載されていない。「党は出来うる限りの事をしました~」ってのを垂れ流しているだけになっている。
報道として、新聞として、こんな記事でツッコミ入るの当たり前だと思うんだが、誰も入れないのが不思議なのだけど。


これを、報道機関として存在する新聞が大本営発表的に行うってのはいいのか。

党として、こんな理由で、除籍処分という最も厳しい裁きをしていいのか。

組織体としてもっとも重い構成員への処分は、その身分の剥奪という事になる。


例えば、日本国においては、その構成員に対しての処分として身分剥奪という所は実施されない。厳刑として死刑は存在するが、国外追放出来るのはあくまでも国籍のない人間に限る。
会社においては、懲戒免職という事になるだろう。これは無論会社都合退職は含まない。懲戒免職にあたっては、当然ながら、会社外の倫理・法律などのルール、社会を見渡しての常識の範囲で実施する必要がある。


本来、滅多な事では抜いてはいけない剣である。これは構成員全員にその責を負わせる事にもなるからだ。


まあ、共産党の除籍について、非共産党員には関係ないから自由に権力を振るえるのだ、というのは理屈としては一見正しそうに思えるだろうが、共産党は、日本国に認められている政党である。国家権力に認められているという意味ではなく、「他の人に認められる必要がある組織だろう」という意味で。
故に、コンプライアンスという概念も必要な組織だと思うんだが。
それに、そもそも先程述べたように、「構成員に対してもちゃんとした説明が為されていないまま、除籍処分の事だけ記事にされている」のはそもそも構成員に対しても誠実であると言えるだろうか。会派を離脱した当人の意見は封殺されたままなのであろうか。
これでは、情報開示されているとはとても言えないと思う。

念の為

当議員のサイトも知っているし、板橋区のあの館長も知っているが(多分この記事書いた記者よりは遥かに詳しいとは思う)。


利敵行為を繰り返す危険分子だとかそういう話ならばそういう話として公表すべきだし、ここに書かれたような「慰留したり」というような話なのならば、会派離れた事を以って除籍処分という事については全く説明になっていない。


共産党の細胞はともかくとして、こんな事を書いて説明と言う委員会も問題だが報道機関も全く党と同一となって情報操作を行っている(報道すべき事を報道していない、どころか、委員会の発言を一人称で語る「我々」文面には吐き気がする)のはどういう事なんだろうか。

個人的には:日本の政治風潮そのものが嫌いです。

もう少し意味が通る理屈を付けてほしい。
コンプライアンスというのは、「言い訳をする事」ではない。「ちゃんとした論理で動いていて、その論理を説明する」事が必要である。


「確かな野党」から「野党統一候補」へ進むに従って、どうしても付和雷同的な事は必要にはなるのだが、その裏でちゃんとコンプライアンスを保つ事が必要である。


とか言っても、事件化するまで対応しないのが常だがなあ。