ラッセンの先にあるものとしての「古塔つみ」。

google:古塔つみ


正直、どの作品からどのようにトレースしたのか、という事については置いておいて。


同じ構図で「著名の」イラストレーターが描いたらというシリーズの製作者のようにしか見えん、というのが正直な感想である。
古塔つみとは概念であり、企画の名前である。ただし元ネタに対しては連絡はしていない。


というような印象である。


もう一ついえば、「様々なイラストレーターの特徴が全然溶け切ってない」ところである。
古塔つみ 作品 - Google 検索



江口寿史の影響、とか言えばいいわけではない。江口寿史風とかそういう風のイラストと、村田蓮爾風のイラスト、なんかが並んで出てくる。
正面の女の子の顔の絵で鼻の頭が赤いのとかは、マジで誰だか思い出せんが、見かけた事がある。



というような感じで、古塔つみの個性が見えて来ない。むしろ、元ネタがそのまんま出てくる感じであり、ごちゃまぜにされた美術館には成り得るかもしれないが、悪い意味での二次創作であるなと。しばしば商業作品にある続編テイストなやつ。



もう一ついえば、社会への受け入れ難いエグみの部分が削られた、そこはかとない「味のなさ」である。Tシャツにプリントするのに丁度いいくらいになんか削ぎ落とされているものとかである。
別の視点で見ると、社会で売られるアートの文脈に過剰に適応してしまっていて、「映える一枚のイラスト」に特化してしまっている何かである。変な話、「グッドデザインな何かであって、ポップアートとは言いにくい」んだよなあ。
アートともちと呼びにくいかもしれない。本質的に「アートっぽいもののコピー」である。