規制科学の面倒臭さみたいなものを少し。

ぶっちゃけ、「そんなリスクをこんなので負わなくていいだろ」ということで、そんなに毒性とかの情報が集められてる訳じゃないんですよね。
がん原性も遺伝毒性も、「かもしれない」くらいのものが大半です。ヤバいのは今新たには世の中にはまず出て来ません。


我々の体内でも、日々がんの元みたいなのは発生しておりますし、遺伝子は傷ついては修復されてますし、そういう事自体は多々ある中で、「こんなの使ってももしかしたらリスクあるかも知れないとか考えるの大変じゃね?」みたいなものから規制されてますえというだけです。
本格的に製造を規制されているとても危ない毒は無論ありますが、PFASはそういうのではないです。


てか分かりやすい毒性じゃなくても、自然界に残り続ける、体内に残り続けるのって、やっぱ後で毒性見つかりましたって言ってもリスクなんすよね。
マウスで動物実験と言っても、結構寿命が短くまた元々がんにもなりやすい小動物ですし、大量に試してすり潰して定量化するって言っても正直ね。
あと、部位ごとにどうだとか言っても、そもそもの作用機序がよう分からんのでそれも確からしさがそんなにないです。
不健康さを許容する意味もそんなにないですしねえ。


ある意味、規制科学ってのは、産業界と地域住民のパワーゲームで、住民のリスクを取るか産業界のベネフィットを取るか、と言えるかもですね。
ただ、昨今の先進国では特に産業界の要望にはお答えしなくても大丈夫なグローバリゼーションが進んでいる為、大体規制側に偏らせるのが常です。それに技術によって「使わなくてもいい」とかになったりしますし。フロンとかも代替フロンとかできましたしね。PFAS使わなくてもテフロン出来ますしね。


なお、アメリカは、そういう環境面の研究も激しいですが、全然規制に至らない謎の国家だったりします。未だにアスベスト使ってる。いや便利さわかるけどさ。N95マスクがガチで必要なのよね。