少しツッコミ。

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誤った二分法、もそうなんですが、「処理水」の定義の問題、結構あるんですよね。


ALPSで処理した水として、タンクに貯められている水は、官公庁の発表等では現在、「処理水」と「処理途上水」に分けられます。前者が四割・後者が六割と考えてもろて。
どうしてそういう事になったかというと、原因は2つあって。

  1. 当初のALPSは性能が出なかった
  2. あふれる水を量をとにかく処理する必要があった

その為、現在はALPSも細かくいうと三つくらいあって、既設ALPS・増設ALPS・高性能ALPSとあり、2015年まではSrを処理出来ていなかったんですよね。
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/takakusyu/pdf/017_00_04.pdf



こういうとなんですが、トリチウム以外の核種でも、ALPSで余裕で処理出来ている、という訳ではない事、
ただまあ告示濃度は、有害性が認められるだろうという濃度よりは下なので、その濃度の安全マージンで多少の問題なら大丈夫だろうというところは言えるかもですが。
正直、やれる事の限界に近いところまではやっている、とは思います。


ちょっとここでは科学的、という言葉でまとめるのがそもそもよろしくなかったと思うのですが、
そもそも処理の観点として、「現実的に可能か」というところで希釈・海洋放出が選択されていて、トリチウムの安全性は「カタログスペック」です。経験的なものに基づきはしますが、我々が住んでいる状況で海中に放出された量によってどうなるかというと、何段階かギャップがあります。ただ、そのギャップみたいなものも加味して辛めに規制濃度が設定されているはずで、加えて、毒性の特性上、あまり人種・動物に差がない事(特殊な動物はともかくとして)は考えられるかと思います。
脱線しましたが、どちらも科学的という言葉が用いられますが、前者の観点と後者の観点は異なります。


あと、もうちょっと丁寧な説明資料マジで作ってほしいと思います。ここら辺、上の人がとにかく「俺等『考えない人』でも分かる書き方しろ」みたいなの言うんでしょうけどね。