ちょっと突っ込み。

細かい。

Medicine is a science of uncertainty, and an art of probability.

「科学の曖昧さや不確かさに対する皮膚感覚の欠如」を改善するには、なにか素敵な言葉が必要なのではないだろうか - aggren0xの日記

まあ、英語なんぞロクに触れてないけど、「uncertainty」と「probability」は、意味が違うし、使い分けるべきだろう。無論、簡単に逆転することは出来ない。
Uncertainty - Wikipedia
Probability - Wikipedia
とまあ、英語のWikipediaで分かれている単元だけど、面倒臭いので日本語の方で見るヨロシ。

不確定性 - Wikipedia
確率 - Wikipedia

まずは医療は科学であると高らかに宣言している。しかもそれは「不確実性」の科学である。ゼロか1かの世界を決定する科学ではない。医療の結果は不確実だが、その不確実性そのものを対象とした科学にもとづいていると言うのである。

Uncertainty - Wikipedia

「不確かさ」が妥当。Wikipediaに書かれているものは、近年の科学的な定義であるとは言え、ほぼこのようなお話を下書きにしていると思ってほしひ(元の医者が偉くない、というのではないよ。当時からこのような話をしていたのが定義化していった、みたいなお話として捉えた方がいい)。

不確かさ(ふたしかさ、英: Uncertainty)とは、計測値の信頼性を表すための尺度である。

確率 - Wikipedia

アメリカ人なら、経験主義的な方法論だろうから、まあ今の自然科学でも主流の考え方だろうからだいたいだけども、要は、ここは「経験的に語れる部分」ぐらいに思っておいた方が良い。計測値には、いくらかのブレがあるが、それは結果としての不確かさ。誤差とも言うけど、「偶然」起こった誤差などを含む。

確率(かくりつ、probability)とは、ある現象が起こる度合い、ある試行が行われたあとある事象が現れる割合のことをいう。偶然性を含まないひとつに定まった数値であり、発生の度合いを示す指標として使われる。

確率 - Wikipedia

こちらは、未来の推定となる。確率そのものはある程度「経験論的に過去の結果と未来は同じ」ということにあるのだけども。


研究、学問という点では、ひたすら「誤差」を追求していくことになる。で、医療には実施の面もあり、その場合には結果を元に例えば生存の確率の最大化となるように組み合わせていく。まあ、そんなんでわりと創造的な所はあるだろう。とはま、自分の拙い翻訳能力ではこの程度だけども。


短い文章をどのように読むと正しいのかは知らないし、まあ色んな考え方が引き出せるなら良いことじゃないか、とは思うんだけど、「Uncertainty」と「probability」の意味の違いはやっぱある(から対比として書いている)わけで、それは押さえた方が良いんじゃないかなあ。


そして。

1904年という時代を考えると、あのころはまだ物理学ですら決定論に支配されていたはずだから、よほどの慧眼である。

「科学の曖昧さや不確かさに対する皮膚感覚の欠如」を改善するには、なにか素敵な言葉が必要なのではないだろうか - aggren0xの日記

これはちょっと・・・・・・。
ちなみに、統計力学の祖であるボルツマンいるし、プランクの法則もあって量子力学の基礎も出来て来ていたわけで、統計学でもネイマン・ピアソンのお父さんのカール・ピアソンも回帰については見解を出しているし、ゴゼットゴルドンゴルトンも平均の回帰出してるし。(ゴゼットゴセットは1908年にスチューデントのt分布を発表している人)
ま、正直、この時代の学者(19世紀〜20世紀初頭)は化け物かとか思うことはあるけども。アインシュタインが特殊相対論を発表したのは1905年で、その前に光速度不変を説明する為に、時間の遅れを数式化したのがローレンツ(1904年)とかね。