定義がどんどん書き換えられているなあ。

あなたは本当にオタクですか?/オタクとサブカル、ヤンキーと体育会系 - デマこい!」を見て。

これが「オタク」なら分かりやすい、特定のものに対して情熱を注ぐ人たちだ。アニメやマンガ、ゲーム、あるいは鉄道や工場、廃墟、アイドルなど、対象はなんであれ世間の常識を逸脱するほど情熱を傾けている人たち。それがオタクだ。「最前線君」で画像検索していただければ、ステレオタイプなオタク像が分かるだろう。

あなたは本当にオタクですか?/オタクとサブカル、ヤンキーと体育会系 - デマこい!

かなり昔は、「世間一般には宅八郎」で、中学高校で親と話していてイライラさせられた。「世間の常識を逸脱する」のは、主に「情熱」ではなくて「何故バンダナを巻くのですか」「何故迷彩柄なんですか」みたいなお話が、いつの間にか「外見でなく中身」みたいな話に変わってるのなあ。
もうステレオタイプすらも発生の起源から遠くなったのかなあと思う。

ネットでは、世代論に対して抵抗のある人、は多いのだけど、それが「世代以外にもっと影響力のあるサブカテゴリがある」という意味ではなく、このように「区分をまっさらにして再定義する」というような単純化になってくとしたら、どんどん悪い意味でのポストモダンな話になってくなあと思ってちょっと嫌。

この定義ではヤンキーの文化(※ホンダのワゴンに乗っている、pikoのジャージを着ている、倖田來未が大好き)も、サブカルチャーに含まれる。しかし「サブカル」と言われてイメージする人物像にヤンキーは含まれないだろう。「サブカル」には、もっと内向的な趣味人というイメージがある。

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ここがナカナカスゴイなあと思ったのだけど、

以前の私は、それを「セックスをするかどうか」だと思っていた。しかし、オタク同士の恋愛についてネットには膨大な具体例が転がっている。大槻ケンヂのエッセイなどを読むと、サブカルな人たちは並々ならぬ童貞力をお持ちのようだ。二次元の嫁に逃避できないぶん、サブカルな人のほうが悲惨ですらある。「セックスをするか否か」は、サブカルとオタクとの判別基準になりえない。

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あわせ技で、そりゃどうなのという感じだ。大槻ケンヂは、稀に見る内向っぽい人、という感じで、サブカルの中でもちょっとメインストリームではないと思う。って言ったらアレかも知れないけど、ええと、フォークがメジャーでロックがサブカルだった、とか言ったらどうなんのかな。

まあ、面白いけど。

またヤンキーも大きく二つに分けて考えるべきだろう。

かつて、ヤンキーとは不良のことで、不良とはヤンキーのことだった。しかし犯罪行為も辞さない「ガチなワル」に対して、アウトローの価値観だけをファッションとして受け継いだ「伊達ワル」が急速に増えている。エグザイルは不良っぽいが、ほんとうに不良なわけではない。メンズナックルに見られるお兄系の人々は伊達ワルの極北である。

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流石に、この辺りになってくると、感性が違いすぎるのでついていけないなあ。

面白いけど。

たとえば飲料業界ではサントリーは異端視されているという。

昔ながらの義理や不文律を重んじる酒類業界にあって、サントリーは古い因習を無視したエゲツナイ営業戦略を立てるからだ。しかし、スイカペプシのようなバカバカしくも心躍る製品を作っているのは、ビール4社ではやはりサントリーなのである。一方、「ザ・日本企業」とでも呼ぶべきサッポロビールでは酒類部門の業績が不安定で、恵比寿ガーデンプレイスなどの不動産事業が利益を支えている。もはやサッポロビルだと揶揄されるほどだ。

既存のルールに縛られる人の肩身が狭い時代になった。

体育会系が目立たなくなるわけだ。

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キリン・アサヒ・サッポロは、戦前からあるビール会社をベースにしている。サントリーが、ビール事業に(再)参入したのは昭和38年、当然ビールの流通とかは押さえられていたけども洋酒の流通を当初使っていたはず。「義理」とか「不文律」とかって話とは言いにくいと思うんだけど。
あと、何かワザワザ小さめのサッポロビールを比較対象にしたのは何故かなあ。ちょっとこの辺りは不誠実じゃないかな。まあ、サントリーは寿不動産を支えている訳ですが。

で、ハッキリ言っとくけど、サントリーは、普通には、体育会系って言われるんだよね。
元々、「脳みそ筋肉」「命令されたら無茶でもやる」ってのが体育会系と言われるねえ。
やっぱ面白い。