御岳山噴火の、現時点のお話。

自衛隊投入の問題について。

一番のポイントは、「人数」です。
あのねー、警察だって消防だって動員はされてるし、単純に言って捜索には数たんないのよー。
山岳救助隊、遭難でもボランティアを募る程度にしか人数が元々いない。噴火してる山に民間人ボランティアを積極的に使うわけにもいなない。
危険手当とかある警察とか自衛隊が出向くのはそーゆーもので、まあ二階級特進や遺族年金制度がある公務員じゃないとなー。


装甲車投入とかは、今回のケースでは必要に応じて投入はされると思う。が、全て警察で賄うのは厳しい。無論、応援とかは出るものだが、通常の任務でも結構手一杯なものなので、有事に際して言い方悪いけど動ける暇さは必要。
あと、山知ってるという意味でも、近くで訓練してたりする自衛隊の方が無難ですよ。


組織立ってるからとか、装甲車の性能とか、そんな話ではなく。
災害救助は人的資源をいかに引っかき集めるかという所で。
土地勘のない人間を集めても、訓練されてない人間を集めても、本当に仕方がないのです。
あと、全天候型の救助ヘリも、警察のは小さめなので、自衛隊の大型ヘリをお願いする事は多い。でも、自衛隊の中でもそれ用のレンジャーが行くはず。


警察にも消防にもレンジャーがあります。自衛隊に行って訓練してたりします。ウチの父親も昔ラペリングとかやってた。けどね、人数が都道府県辺りで結局三十人ぐらいだと思う。無論それ以外にも体力仕事の人はいるんだけど、専門として動ける人ってのは、日本全国合わせても実はそういないんです。台風とかのたんびに父親が出かけてったし。

リソースの適正配分とか、外側で考える事でもない。

装甲車がすげー使えるということはないが、自衛隊のヘリは重要。人が沢山乗れるヘリってのはそんなにないので。というか元々自衛隊ヘリ使う事は想定されてる。
装甲車は正直無駄足になりそうだが、噴火の勢いを人間が決めるわけでもないので。


軽石からの避難には使えるけど、火砕流そのものには装甲車でも無理、とは考えておこう。火砕流は火山のガスと石綿みたいな火山灰との混合物で全体的にタチの悪い砂嵐と同等だと思っておくべき。中に突っ込むのは危険。ヘタするとあっという間に火山灰で埋まる。
結局、登山口までは装甲車は来ているらしが、そこから先は人力になる。というところが山の怖さであったりする。ヘリも災害現場に確実にたどりつけるわけではない(通常はある程度止まれる場所に止まってそこからは人力で人が歩く)。


とにかく、装甲車というか車クラスは、「山登り出来ない」ので。
ヘリも、噴煙の中には突っ込めない。
というか、火砕流出ている最中ではそれは二次遭難に行くようなもん。悪路の走破性能は高いので、今の拠点にも灰が降ってくるような事態になったら活用はされる。