捜査当局の情報取得に関して。

Tカード情報を令状なしで捜査当局に提供 CCC「社会貢献のため」(要約) - ねとらぼ

令状なしで任意から捜査を始めなければいけない原則があり、いきなり令状は出せないのですが。
個人情報保護法が出来るまではもっとズルズルです。


警察の捜査は原則非公開です。裁判の証拠しか公開されません。他者のプライバシーの問題がありますし、情報提供者への復讐等を防ぐ必要もありますので。


CCCのような企業が情報提供を令状でとする為には、これらの事についての最高裁判断が必要なのですが、「警察が情報取得する事による被害」の認定はされていないと思います。あくまでも濫用だとか社会的信用毀損がないように任意捜査すべし、であり、誰かがこれを裁判で問う事によって裁判所判断が明らかになる訳ですが、実務上含め適切になさいとしか裁判所は言わないと思います。


任意に「どう」応じるかは各事業者の責任にはなります。が、「必要以上に応じるのはダメだ」という話になりますので(前科照会事件も、前科という情報の重さの話もある訳です)、抵抗しづらいんですよ。どの個人情報がどのレベルで問題になるのか、そんな判断を押し付けるの無理です。ちなみに、妥当として賠償請求が通らなかった判例もあります。
警察の個人情報保護法へのガイドラインも、法律ではありませんが、各事業者の免責事由になるかと思います。法律上のものじゃないから無効だ、という訳ではないです。実際、規制当局からの課長通達は法律に近いものとして扱わざるを得ないものが多いですし、警察の件だけは特別無視するというのもないですよ。
あと、えげつない事を言えば、金銭的に考えれば損害賠償請求を受ける可能性があったとしても協力しておいた方が、という実務上の判断も有り得るでしょう。捜査差押令状は強制ですし、異議申し立てが通りません。それに比べて任意段階では「流石にこれはまずいのでは」みたいな事業者の判断が入れられるので、事業者の損得勘定では任意段階で応じるものになりがちです。
特に通信の秘密であったりという、先に保護されてきたものであればともかく、個人情報保護法は警察の捜査を防げるものとして作られていません。個人情報保護法を盾にするのではなく、憲法上の規定である、みだりに捜査されない権利になります。


超端的に言いますが、

  • 個人情報保護法の立法段階で、操作関係事項紹介書での照会によって各事業者が個人情報提供に応じられるように作られている。
  • 咎めるなら警察や立法では。
  • 個人情報保護関連の第三者ガイドライン出す方がいいのでは。
  • でも、根本的には、「捜査当局に情報が提供される事は防げない」し、「それを報告されないのも防げない」からね。


余談。
警察の捜査が適法だったか、という事をチェックするような機関を設立する事は、あんまり対処にはならないだろうという感覚はあります。
対抗的にできている組織が、日本の場合しか深掘りはしてないですが、一般市民からの支持を当局よりも得られないケースが多いです。政治的な所で言えば、多党制を支持し左翼の政党も右翼の政党も一定は信頼を置くというような形にナカナカなりません。日本の場合には、上位に監督機関を置く方が普通にやりやすいのかなと思います。が、この前の厚労省の統計の問題と、総務省の統計委員会での指摘は「たまたま」です。十年以上見過ごされて来たが、アレどう考えても「やってる人らは分かっているはず」です。あと、「委員会」という形で監督しきれるはずないです。査察とか出来ない訳ですしねえ。
CCCからの情報提供は、被疑者の行動履歴(購買履歴)を把握し、その中から犯行時の付近の行動を把握した上で、現地の犯行現場近くの防犯カメラから顔を判別するというような使われ方なんか考えられるでしょう。直接犯罪に結びつく情報ではおそらくないでしょう。被害者の財布にカードが入っていて、というのも有り得そうですが、この場合は被害者が物言えない状況でしょうし・・・・・・あとは、現行犯逮捕なんかでの氏名確認でしょうか。これは多そう。他人のカードを取得しているかとかでは、例えば財布パクってた場合には照会したいですよね。まあ、素人から考えても、様々な用途で使われそうで、この用途をCCCないし外に明らかにするというのは捜査に差し支えが出てくるのも分かりはします。銀行とかだと逆に用途が限られるので警戒出来るのですが。
多分、交通系ICカード等も照会はされていると思います。


この手の話題で思うのは、みんな政治ちゃんとやりましょうよという気がします。
あとね、市民感覚の「個人情報の大切さ」って、そこまで重み持ってないんですよね立法や行政、司法も。EUGDPR出来ましたけど、日本だと邪魔者扱いじゃないですか。個人情報をもっと大事に思うなら、GDPRみたいなの立法しようと思う人がもっと居ていいと思うんですよね。
あと、犯罪組織みたいなもののあぶり出しを、みんなどの程度必要と思っているんでしょうね。

毎月勤労統計調査の問題に関しての、いくつかの知識

remcat.hatenadiary.jp
見ながら。

精度

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/dl/maikin-chousa-seido.pdf
にあった。
www.mhlw.go.jp
の、「調査結果の精度」から辿れる。

全ての標準誤差率等を計算されている訳ではないが、PDF内にある時期の標準誤差率が入っている。が、500人以上の場合には計算されていない。


目標精度の場合には、「これを使って標本設計を行う」ものであり、実際どうなのというと案外ズレとるがな(目標精度に達していない)という話になる気が。
どうにも用語定義の割に、使っている式が共分散使ったりしていて、標準誤差率と呼んでいいのかなあとは思うが、この手の事は多いので気にしない。


ただし、この資料では「回収率」という言葉は出てこないのだが、
http://www.soumu.go.jp/main_content/000594893.pdf
には、「回収率を元に誤差率を~」と記載がある。何かしら厚生労働省の説明に矛盾があると思われる。

回収率は、「生で実際に採取した事業所のサンプル」に基づく為問題なしとしている、のであれば、そもそも目標として据えていた精度が何のために設定されていたのか、という事が問題になると思われる。東京都だけ重みとして三倍換算されるのであれば、真のデータからのズレを示すような指標であるはずなので、考慮は必要ではないかと思われる。

復元方法

http://www.soumu.go.jp/main_content/000594893.pdf
に記載がある。
www.soumu.go.jp
からのリンク。
厚生労働省にはない。

東京都だけ1/3にしていたので3倍にしたという事のようであるが、500人未満の事業所でも東京都だけ別処理されている為、こちらは復元されているのか不明。

あと欲しいもの

プログラム設計書を出せ。
説明資料と実装が乖離している可能性がまだありそうだ。
それが無理なら、GitHubにプログラム公開してほしい。

雑感

統計上問題ないとかの逆張りは、あんまりオススメしない態度なのであるけども、なんだかそういう表明をする人が多いなと思っている。
どれくらいの精度が必要なのか、という事に関しては、統計知識が判断する事はない。必要とされる精度に対しては答えが出せるが、数%違うのが問題なのかどうなのかは、「その差に実際の意味があるかは統計が決めない」ので。
ただ、前年度比で給与が上がってるとか労働時間がとか言う際には、1%も変わってなかったりするので、これ0.1%のオーダーでもズレると様々な判断変えないといけないのではないかなと思う。


実際に公表されている事と違う事やってた問題については、正直これ「中の統計家の勇み足」であったのだろうとは思う。
恣意的にやり方を変えた、のではなく、おそらく目先の費用感を抑える為にやったのではないかなと思う。よく見積の条件として、数を出される為、一つあたり単価みたいなのを出す訳だけど、要件から数削られると受ける側が減額させられるという。
実際には1/3になったからと言ってやる作業が大きく減るわけではないんだけど、絞ろうとする会社はあの手この手で金額減らそうとするよねえ・・・・・・
プログラムの発注をせず内部で改修していた、という事についても、コストカットの一貫ではある。
けど、これ、予算を増やしたからと言って、この体質がすぐに変わる訳ではない。
統計の所で、「バケツでウラン」のような事が行われてしまった訳なので、職業倫理の再構築みたいなのまで必要になってくるだろう。
内部告発で発覚した訳でもないし、ホント自分たちが何やらないといけないのか理解出来ていないんだなあ。困った事に。

癖の強いキャラクターというのが減ってる気が、という話。

ちょっとマニアックな話になるのだが。
アニメとかに限定した話でもない。


癖が強すぎて何か人に勧められるものではないが、何だかよく分かんない、残る、みたいな作品が減ってる気がする。
ただ、これを上手く言語化する事が難しい。
最近のアニメだと、ゾンビランド・サガが、ものすごくそういうのに近いのだが、根本的に違う作りをしていて、唸る。


一見変に見えるキャラクターもそう見えるように作り込まれていて、不安定さを感じるところがない。声優の声に違和感もあまり感じず、そんなに面白いとは思わないけどそもそも別に面白がらせようとは思ってないだろうし、ちゃんと出来ていて文句はない。
ただ、それだけである。何か残らない。


まあ、悪食というのはあるのだけど、まほらばという2クールあったがしかしこれ人気あったのかというアニメが、まあ残るアニメであり、わりと無駄にキャラクターに設定があり設定の辻褄合わせに話が動かされてるような、うーんまあ興味ない人には全く興味ないだろうなというアニメだった。
まあ、ヒロインが多重人格、で、新井里美というあんまりヒロイン声ではないよね(柔らかい言い方)とか、多重人格なのでまあ声が変わらないのはいいけど多重人格が全部変な性格とか癖しかない感じが、残るような。
話はさっぱり面白くはなく、キャラクターの計算されていると言うには雑な不幸設定と几帳面なまでに全部救おうとする話運び、ナカナカないのだが、こう、終わった時にはホッとしたというような。


ほか、これはマンガの方であるのだが、空のおとしもの、というアニメもやった人の前の作品になる、「私の救世主さま」という作品は、さっきのとは違う意味で「万人には勧められないが変」というやつで、まあ、空のおとしものも大概酷い(シリアスとギャグの噛み合わせ方がおかしい)のだが、シリアスになっていくところを読んでるのに笑えてくるマンガである。


そういう、不安定さを持ったアニメが、深夜帯にも関わらず減って来てるなあというところから、今の世の中のバラエティ、ドラマ含め、そうなってんなあという気かする。
敢えて言えば若手の実験作、若手が実験されてるのか分からないが、というものがあまりないような気がしている。


ある意味の、完成されなさ、みたいなものがあまりないような。
成長の余地、なのかもしれんし、無理矢理で整合性が取れてないからこその、テンプレにならない、性格としての認識かもしれない。
あくの強さ、って、売れる売れないはともかくとして、残る残らないにはかなり影響してくるとは思う。


とりとめないのでこの辺で。

ああ、まあ、ウチも正月面倒臭かったので。

精神障害者と結婚して3年経ったので諸々まとめてみる - ゆとりずむ

ウチは子どもいないけど、まぁまぁ面倒臭かったので。


最後の段落が乱れてたのであのようにブコメ書いたんだけど。
でも、これ多分昭和の親の特徴だと思いますよ。
適切な距離感ってナカナカないけど、老後不安が異様に大きくなった感じはある。土地や家、から、金の問題が強く認識されていて、昔の爺さん婆さんより非コミュになっていて、子ども側にコミュニケーションの矢印が向いてくるのもあるだろうし。

まあ、少なくとも日本政府の適当さはあるが、日本の株価や景気に、国内事情はほぼ関係ないだろう。

日経平均株価 2万円を下回る 去年9月以来 | NHKニュース

日本株「も」下がり始めたというのが正しく、アメリカ政府の不穏な動き「こそが」株価の下落に繋がってる(クリスマスで株を手放す人、多いから)のではとは思う。
こうして下がった株を買うにしてもいい材料も特にないから、或いは悲観的姿勢が間違っている訳でもないから、で、年明けても下がりっぱなしってのは有り得る。


今回、ものすごい危ない話もある訳ではない。FRBに注文付けようとした大統領、そして金利を上げたFRBも、別にそれ自体は大したリスクではないし、こんなに過敏に反応する必要も無かったと思う。
ただ、今まで大した材料もないのに上がりっぱなしだった株が「ホントにコレでいいのか」と見られているとすると、GAFAに牽引されていた株価が、えらく調整される局面かも知れない。


今、個人的に厄介だなと思っているのは、先取り技術がリスク乗っけられずに評価されつつありそれが反映されてるってところで、かなり底が見えないのですよね。
米中の貿易を巡る争いがこれに絡んで複雑さを更に押し上げてると思います。

これの恐ろしいのは、循環取引そのものは違法ではない事。

ポイント不正取得の恐れ 「5パーセント還元」に穴(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

これ、スゴいのが。

  • 実際にその価値がある商品を使えば、誰かが裏切っても損はないようにできる。裏切りが無意味化。
  • 参加者増やせば検知はまず不可能。
  • そもそも循環しなくても、利幅の薄い商品が複数の仲買を介するだけで還元総額が税金を超えてしまう。


Amazonみたいな業者がクレカでやると国から5%ボーナス入るという。
これ流石にAmazonは無理でしょうけど、個人転売屋が転売発覚を回避するような複数段転売をした時に国から決済5%(売値の)の報酬を約束されてるのですよ。
メルカリを使うと手数料10%「なので」儲かりませんが、そもそも消費税は付加価値税で「最終消費者が購入価格に含められる形で負担している」もので、売る側は消費税を納入する手間はあるけど負担している訳ではないです。売上金額次第で免除になるのでむしろ差益が発生します。まあ、実際にはモノが売りにくくなるという弊害がありますが。


これは、還元の方法が、税金、会計の考え方との齟齬が存在するからです。
あの還元方法は、キャッシュレス決済やってる会社から情報を吸い上げる話なので、決済しか分からんのです。
まあ、軽減税率の御蔭で、最低限「対象」「対象外」は収集せざるを得ないのですが。どうすんですかねアレ。


これ、各省庁でボールの投げ合いしてる場合じゃないと思いますけどね。
麻生ロクでもないけど、財務省の権益守る仕事だけはやり通してるのは、まあ、何というか、分かりやすいですがねえ。

怪しいな。

「100億あげちゃう」キャンペーン | PayPay株式会社

最初ブコメで勘違いしてたが、20%還元なので500億、還元額の一人当たりの上限が5万までなので限度額一杯まで使ったとして100万人(重複なし)以上が使った事になるが、何かおかしい。
Paypay、チャージとかには使えないので更に成立条件が厳しい。公共料金の支払いで消費されたのか?それでも月数万だしなあ・・・・・・
何かのイカサマが開発されてしまったとしか思えないのだが。


まあ、そこまで一気に金使う人間が百万人いるとはちょっと思えない。
システム障害まで起こしてたのに。


ただ、一応Paypayの弁護をするなら、急激にユーザーが増えてしまったが為に、様々な意味での歪みが生まれた結果だろうとは思う。

致し方なし。

kumagi.hatenablog.com
かつて某ベンダー子会社にいたが一年前に転職した身として。

ゆでガエル感。

入社7年目のサラリーマンの給料(ボーナスや家賃補助など全部込み)として、僕の年収653万円という数字は先に書いたように年代平均よりは良いしこの数字を貶すのは気が引ける。その一方でここからモリモリ上がるかというと管理職昇格という狭き門を通り抜けない限り良くて800万円になるかどうかというラインを生涯さまよい続ける事になる。

6年勤めたNTTを退職しました - Software Transactional Memo

実のところ、「給料はそんなに高くはないが、福利厚生なんかで長い年月労働縛りではあるがまあかなりマシな方」とは言えるが。


今、「猫も杓子も管理職」という時代を通り越して(バブル崩壊後、団塊世代バブル世代を中心にそういう仕立てがまかり通った)、「管理職とは低級肩たたきにも直結する」、『会社の強みを活かした』新規事業のいいラインでないと不遇になる時代になっている。


研究所の職だと一般SIerとは多少は違うだろうが、社会人数年経過した後、「なんかこれ研究しようぜ」という掛け声もあまりなく、「既存の領域で揺蕩う」成長の限界線を引かれてしまう事も多かろう。厄介な事に、その辺りをグイグイ押していくような管理職が育っていない。
出来がいいのを採用するのはよくても、それが実のところ研究所の中に配置していい感じに育ってくれるのを待つというスタイルになりがちで、栄養剤を足すとかもっと戦略的に人をかき集めるとかやる気がどうしてもない。
勢い管理職へのなり方が、「この人がドメインを仕切っているから」ではなく、「社内でうっすらつなぎが出来、上に説明出来る人」からなっていく為、専門家が社内でプレゼンスを発揮しづらいというのもあるか。


なお、給料が低いからというよりは、「なんかやりがいがないし給料もそれほどいい感じしない」というものであろうと思う。


自分が前職で言ってたのは、「やるのかやめるのかハッキリしてくれ」であった。
営業が「あるリソースを使ってのグループ内営業活動」程度であり、そこそこスキルあるのに、新しく始める事が出来ない(グループ内でド素人みたいなのが新しくプロジェクト起こせてるのに)、知ってる事を強化するような形で仕事やれないのがあってとにかくイライラが多かった。
自由度は高いが、サポートもない。社外からの問い合わせは多数あるのに使える人をつけてくれない作ってくれない。あまり戦略的に人員を配置しようとしないし、いつでも棚ぼた待ちみたいなのにうんざりしたというのもある。

社内のセキュリティw戦略が酷い縛りプレイを要求するという話。

もし大規模なセキュリティインシデントが発生した場合、有形無形の損害は計りしれず被害額の見積もりは何千億の単位に登るかもわからない。その規模の被害を避けるために行うセキュリティ施策は当然厳戒なものとなり何よりも理に叶っているようには見えない方策が次々と科せられ、一説によると経営層(社内では大手町と呼ぶ)の中で「オリンピックまではセキュリティ施策を理由に一切の研究が止まっても構わない」と豪語されたとまでささやかれたし、実際にそうだったとしても驚かない。

6年勤めたNTTを退職しました - Software Transactional Memo

セキュリティに限らず、研究所以外の場所ではソフトウェアの開発をしているというのにメモリが4GBとか未だにHDDを使っているとかそんな非人道的な環境での作業を強いられている部署もあるという証言もあった。メモリ4GBなんてイマドキのエンジニアであればブラウザだけでゆうに使い切ってしまうが、そこでEclipseやらメールソフトやらを立ちあげなくてならずスワップが発生して環境立ち上げだけで途方もない時間がかかるとの話である。メモリとSSDの数万円をケチって何百万円分の人月稼働をドブに捨てているかという自覚を持てない人間が指揮を執っている可能性すらある。面白いのが一説として「今の経営層の現役世代のPCはメモリが128MBとかの世界だったから、4GBというのが途轍もなく巨大な容量に見えているのかもしれない」という話で、なるほど大企業的かも知れないと納得するに至った。

6年勤めたNTTを退職しました - Software Transactional Memo


これ、ITリテラシの低い経営層がという問題ではなく、日本の組織づくりにおいて、特にIT企業において、間違った組織作りが用いられているのではないかなと思っている。
プレイングマネージャーという言葉が流行った事があるが、何のことはない、本来マネージメントやる層ではない現場リーダークラスの人間が課長になってしまっているだけのような。
課長以上の部分、部長あたりが脳死している。というか、社内でのほぼ隠居職になってしまっており、経営層が戦略ではなく現状維持スタイルでやっていて、「何年かけてコレ作ったの」とぼやきたくなるような「場当たりスタイルの設計」が残る。


SIでやってると、社内調整が一番面倒臭いという印象がある。

福利厚生というかまあ年金捨てても年収上げに行くのが正解かもしれない。

ぶっちゃけ、大手SIerは、事業規模は素敵に見えてもやってる事がベタだったりするので、それを仕切ってるのに憧れはせんなあと思うし、仕切りがコミュニケーションスキル全フリというのも正直どうなのと思う。
ので前職を辞めたのだけど、転職そのものは別に悪い事ではないし、そしてフリーにならないのもいいんじゃなかろうかと思う。
所詮は他人事であるけども、稼げたからいいという訳ではないだろうが稼げなければ不思議と仕事に束縛されがちなので、Googleがエンジニアの就職先としていいのかどうかはわからんけど、少なくともやりたいことやって粘って勤めるところでは、日本のベタなIT企業は違うとは思うし。
何というか、既存業務を続けつつ、ひたすら日が陰ってくのに耐える感じなので、外に出れるなら出るのもいいのではと思う。あと、案外社内でキャリア積むより、転職でキャリア積む方が将来的にも稼げそうなのよね。社内キャリアパスが渋滞している割に、必要があれば社外からキャリアを調達するのも辞さないところがあり、社内で頑張る甲斐もそうないからなあ。

最近、ストレートに物を言う感じになり過ぎていてツラい。

東京入管「難民解放の落書きやめて」ツイートに批判殺到「ひどいのは、お前らだ」 - 弁護士ドットコム

価値観としては、人命>>落書き。いや、外国ではなく、ここ、日本の東京入国管理局で、外国人が特段重い病気にかかっていた訳でもないのに適切な医療を受けられずに死んでる事実がどうにもスルー出来ないので。

2018/11/21 21:38

価値観としては、人命>>落書き。いや、外国ではなく、ここ、日本の東京入国管理局で、外国人が特段重い病気にかかっていた訳でもないのに適切な医療を受けられずに死んでる事実がどうにもスルー出来ないので。 - houyhnhmのコメント / はてなブックマーク

何というか。
正論があって皮肉なり斜め上なり揚げ足取りが上手く見えるのであって、ブコメの群れにそういうエッセンスが無くなっていて、仕方無しに足すようにしている。
スターは付くが、心の中では大変不本意である。わざわざWebでキャラ作ってやってるのに、何ともなあ。


これ、「改めて」「文字数制限なしに」ちゃんと確認すれば、おおよその人の意見は対して変わらないと思う。
ただ、こう、細切れの情報を沢山浴びるようにしている場合に、深く考えない、思考の速度を上げられない、そういう人は多かろう。


私は父親が警官だった事もあって、どうして入国管理局がこんなツイートを出してしまうのかの理屈も解するし、なおこれが配慮足りてないのを言い訳で塗り潰す理屈も解する。
誰かエラい人の汚点になっちゃうまでやっちゃうのよ。
よくある内部通報制度無効化も、そういう組織力学の末に起こるのだけど。


今ある行政のグダグダっぷりも、本来そんなもん中でツッコミ入れる所が入れられてない、そんなレベルのものが表側に出てしまってる愚かさにあると思う。


しかし、何というか。
ごく普通のツッコミがなく、場が妙に出来上がってるのがなあ。

小学一年生から理不尽なやり方を強制し、算数嫌いの子どもを作るのは反対する。

「さくらんぼ計算」をけしからんと言う親の大問題 小学1年生から「さくらんぼ検算」に親しみ日本を支える人材を育てよう(1/7) | JBpress(日本ビジネスプレス)

算数には、小学生で遭遇するには理不尽なほど大人の理屈が詰め込まれて、正直やってられんかった。


繰り上がり計算に比べると、さくらんぼ計算は、「足して十になる事を予め考えた上でバラす」というような、論理の先取りがある。簡単に言えば、そこには「十からの引き算」が含まれる。
こういう論理構成を小学校一年生から強制するのはナンセンスだと思う。


素直に繰り上がり教えた方が良かろう。

大臣が専門家である必要はないが、一般レベルにはあってほしい(少なくとも専門家に聞いて理解出来る程度には)

サイバーセキュリティー担当、桜田氏はUSB知らず - 社会 : 日刊スポーツ


これを見て。
土建屋だからアウトとは言わない。ただ、総理大臣以下に閣僚を置き、それぞれの省庁に大臣を置く意味を考えてほしい。
パソコン教室通うような人に、サイバーセキュリティーとかさせるとかやはり無茶である。多少議員の経験が浅くとも専門家が噛み砕いて説明する話を理解出来る程度にはしてほしい。


あと、サイバーセキュリティーは大事だが、形としては総理大臣をコアに置き、下にプロジェクトマネージャをしっかりおくくらいがいいのでは。
なんか閑職化が目に見えるのよね。五輪前に飽きましたか?


あのね、こういう人がトップにつくと、バカな提案が上から振ってきてそれは違うという事を専門家に答えさせるという無駄費用が発生する。
サマータイム導入云々で学んで欲しいのだけど、あんなのに総力使わんでほしい。

爪の健康に良いわけではないんだけど。

「もっと広まってほしい」爪が欠けやすいから、子どもを引っ掻いて傷つけないようにジェルネイルをしている母親もいます - Togetter

一応。

爪が薄くなったり割れる原因

爪が薄くなったり割れるのは、単に水気が足りないです。
もう一つ言うと脂っ気が除去されて、乾きやすくなって水分不足になってると思われます。
鉄分不足でもなりますが、鉄足りない貧血やってるならともかく、大抵はそれで、理由の一つはアセトンの除光液をちゃんと拭いてないとかです。もう一つは、水仕事の際に洗剤とかに長い事触れてるコトです。

手袋を使いましょう。

ソコソコガシガシ洗っても大丈夫だとは思いますが、料理する時、爪の中まで洗わない人がいます。それくらいなら、手袋しましょう。
料理やってる人は深爪に深爪を重ね、指が短くなってる人もいます。あと、指怪我した時の事も考えて、ですね。
熱に強いものだと煮沸消毒出来ます。

この手のものは水には弱いです。

モノの接着面というのは、どうしても水は入り込みます。キレイに、ビッタリ付けたとしても、必ずマイクロレベルでは浮くものです。
なので、出来ればお湯等には付けないように。

爪を補強出来るのかという話。

場合によるとは思うのですが、ホントにペラペラな人は補強にならず、むしろ割れる可能性が高くなります。弱いところに負担がかかるので。
故に、弱ってきたら、ジェルネイルとかはせずにトップコートとかを塗れとか言われてるんで。

オシャレは好きに。

手袋すれば水仕事も出来るので、好きにしたらええがなとは思います。
ジェルネイルは、防御性能は考えない方が良いです。逆なんですよね。爪より柔らかい素材ならまた違うんでしょうけどね。

マニキュアよりは除光液使う機会は減るだろうが、付けっぱなしの影響はよく分からん。

素材次第だろうとは思いますが、ちゃんとコートとかしてないと多分湿気を制御出来なくなります。そうすると、爪が変色します(菌が繁殖して)。
ちゃんとケアしてれば大丈夫、とは思うんですが、特に二枚爪になってる人は、おそらくはやらない方がいいです。

不自然なグラフがあったので、自分でグラフ引っ張ってみた。

www.itmedia.co.jp

こんな感じか。

年月 会員数
2008年09月 200,000
2009年09月 510,000
2010年09月 980,000
2011年09月 1,390,000
2012年09月 1,750,000
2013年09月 2,110,000
2014年09月 2,360,000
2015年09月 2,530,000
2015年12月 2,540,000
2016年03月 2,560,000
2016年06月 2,560,000
2016年09月 2,560,000
2016年12月 2,520,000
2017年03月 2,430,000
2017年06月 2,360,000
2017年09月 2,280,000
2017年12月 2,140,000
2018年03月 2,070,000
2018年06月 2,000,000
2018年09月 1,940,000

f:id:houyhnhm:20181108180500p:plain
f:id:houyhnhm:20181108181101p:plain

途中まで年度単位、途中から四半期で公表してるので、値を単純に横棒グラフで描いてしまうと錯覚が起こる。
ただし、近年の方がよりシビアに会員数を読み取ってはいると思うので、本来はもう少し緩やかな衰退であるとは思われるが、おそらく新規会員が上手く行っていないだろうと思われる。
カドカワ全体としては好調であること、おそらくdアニメストアも頭打ちではあるがこういう凋落の仕方をしていない為、動画サービスとしては負けになっているかと思われる。
bizspa.jp
FreeToPay形式のイメージが強いニコニコ動画だが、若干「安かろう悪かろう」という姿勢があり、プレミアム会員のイメージがあまりお得ではない感がある。ソシャゲと違うところは、重度のヘビーユーザーですら追加費用は支払わなくてよく、ビジネスモデルが「広く薄く」というところになるので、今の状況では有効な策が打てない。


カドカワとして見ると、IPビジネスは順調だが、それが何もニコニコ動画を抱えている必要はない訳だ。オタクがよく使うサービスですらないからなあ。


なので、ある種尖る方を目指しているのだろうけど、その尖り方ではおそらく上手く儲けにする事が出来ないくらいに会社は肥大化してしまっているのであり、ちゃんと稼げるようにするにはそろそろ組織のスリム化を図らねばならないように思う。


というか、種の撒き方とその人員配置がバランス悪いんじゃないかな。
どこで稼ぐかが未だにはっきりせんよねドワンゴ

世間の「自己責任」と、自分の感覚での「自己責任」のズレ。

自己責任論を否定できないマスコミの欺瞞 (1/2)


こういうもの見ながら、であるが。


結構、人は自分で勝手に救われるものだし勝手に不幸になるものだと思っていてるが。
こういうところで言われる「自己責任」というのが、全く肌には合わないのでなんだろうとか考えてた。


ジャーナリストの安田純平氏が、長きに渡り現地武装組織に拘束されたのは「自己責任」である。その行動のツケは、長きに渡り拘束という形で結果が出ている。


で、これ以上「何の責任があるのか」というのが正直ピンと来ない。


「危ないところに行ったら、危ない事に会います」というのは、まあそりゃそうだよなとしか言いようがない。特に日本みたいな警察が強いところに比べたら治安は悪い。
「日本政府が救出にかけた労力を対価として支払え」というのであれば、それはいらないと考える。国家は身代金を要求するものではないからだし、国家は国家の理屈で人質を救出する。国家は営利企業でも誘拐組織でもないから、このお金を稼ぐ必要もなく必要経費として計上するだけである。
「国家に恩義を表明しろ」というのであれば、それはさんざんやられている事であるし、また、恩義というものを変に感じたり変に感じる事を矯正するものでもないと思う。

ちょっと混乱させてみよう。

「検証も反証もできない命題は科学の対象外」とする「ポパーの反証主義」について - しいたげられたしいたけ

決定論とかは、科学の領域から遠くなっている。

ラプラスの悪魔とか、気体分子運動論辺りで限界に達したもので、思考実験的にもハイゼンベルク不確定性原理くらいまで、という事にはなるが、気体分子くらいを考えてももはやランダム、カオスな領域なので、決定論的に考える事は出来ず、流体力学の力を借りる。熱力学第二法則は原理として使われ予測には有用である。
この辺りは、量子論的なゆらぎのサイズでゆらぐのではないのよ。
例えば、分子レベルで観察する事は全く不可能ではないかも知れないが、ブラウン運動のような花粉の中身みたいな小さくて細かな粒子が沢山動くさまをつぶさに観察する事が難しい。
自由意志等ありそうもない物質においてすら、素朴な決定論的な何かを用いるのは難しく、流体力学等を駆使しても、我々はかなり粗い前提をおいて使っている。


人間の予測不能については。
金融工学において、このランダム性も取り込んだ上で理論化されている話はあるのだが、LTCMは破綻し、ナッシュ均衡の中でしかまだモデル化されていない。
株式売買のルールは明らかになっているのだが、気候や事件のイベントが一体どれくらい影響を及ぼすかは予測不能である。
バブル崩壊も含めたモデル化は無理だろう。現実の現象を見て裏に働く力を洞察するまでだ。
そこには、人間、社会という未だに複雑怪奇なものがある。要因がありすぎて厄介だ。
バブル崩壊等を予測出来れば良いのだけど、人間がそこまで合理的に動かない。平時は幾らか経済学に従うのだけど、若干自己成就的なものもある。

反証主義の瑕疵。

論理実証主義の批判的解消である反証主義は、扱える課題を現実の科学に近いものにした、とは思うが、演繹的に立証されない立場、というものを論理実証主義から引き継ぐ形にはなっている。
何だかややこしい話だが、反証可能性が正しいというそのものは反証可能性がない。
まあ、そこらへんは、伊勢田先生が書いていると思うが。
他、クワインホーリズムという見方からの批判、クーンからの批判もある。これらはどれも「科学理論は絶対的ではなく相対的である」という立場となり、ニセ科学批判を行う人にはあまり認識されない話となる。
ただ、相対的と言っても別の合理的選択があるというだけで、今までの科学を否定している訳ではなくむしろ反証主義の現実との不整合の指摘だと思った方がいい。
同じ事をやってる研究の選択に関しては、先行かつビッグネームな論文誌への投稿等現実がある。
これが現実の新研究に対しても発生しており、ノーベル賞を取ったような研究は、結構論文誌に採択蹴られてたりする。